芸術学部洋画コース卒業生の大石いずみさんによる個展「Immanence|イメージと極度の愛」が、京都市東山区の「monade contemporary | 単子現代」で開催されます。
大石さんは、白黒のフィルム写真や手紙を素材に、光と陰、そして言葉によって記録された「事実として横たわる時間」の存在と向き合い、それを描き出すことを通じて、記憶との対話を促す作品を制作しています。在学中から京都やタイをはじめとする国内外の展覧会や、芸術祭「瀬戸内国際芸術祭2019」に参加。卒業後も個展を開催するなど、精力的に活動を続けています。
本展では、インターネット上の静止画や動画を題材とした既存作品に加え、他者の古写真を用いた新作も展示されます。それらを通して、大石さんが眼を向けるイメージとメディウムの間に立ち現れる、反実仮想としての現実に迫ります。ぜひこの機会にご覧ください。
アーティストステートメント
私はしばしば古写真を手がかりに絵を描いてきました。廃屋で埃をかぶり、蚤の市で投げ売られている写真には、被写体の素性も語られぬまま、確かな“過去の瞬間”だけが残されています。長い時を経た像には気配や時間の厚みが漂いますが、私の想像は決してその向こう側へ届くことがありません。
イメージとのより深い対話を試みるために、私は蜜蝋の半透明な膜を重ね、印画紙の光と影をなぞるように絵具を置き、像を緩ませては溶かしていきます。極度の愛こそがイメージの重圧を除いてくれるとロラン?バルトが語るように、鑑賞者が半濁した像を覗き込み、その正体を探ろうとする行為は、被写体や確かな“過去の瞬間”にあらためてまなざしを注ぐことを可能にするのではないかと感じています。
日々洪水のように溢れるイメージの中で生きている私たちが、「イメージの重圧」から逃れ、写し撮られた時やもの事と向き合うのは容易なことではありません。しかし、イメージに対して敬虔ともいえる眼差しを向けること、そのひとつのあり方としての「極度の愛」に、私は可能性を見出そうとしています。
————大石いずみ
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日程
2025年8月21日(土)~8月31日(日)
木?金?土?日 オープン
※その他の日は予約制 -
時間
14:00~19:00
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会場
〒605-0829 京都府京都市東山区月見町10-2 八坂ビル地下1階 奥左入ル 2号室
+ ことばを食べるカフェ みずうみ
※併設のカフェもお楽しみいただけます -
出演?出展者
大石いずみ(芸術学部洋画コ-ス 卒業)
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予約
不要
関連イベント
アーティストトーク
開催日時:8月23日(土) 18:00~19:00
オープニングレセプション
開催日時:8月23日(土) 19:00~20:00
開催日時:8月23日(土) 18:00~19:00
オープニングレセプション
開催日時:8月23日(土) 19:00~20:00
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